【相撲メモ】2016夏場所新十両まとめ

宇良 和輝(うら かずき)
  • 本名:宇良 和輝
  • 出身:大阪府寝屋川市
  • 所属部屋:木瀬部屋
  • 生年月日:1992年6月22日
  • 身長・体重:173cm・121.5kg
  • 経歴:京都府立鳥羽高→関西学院大卒(2011全国学生相撲個人体重別選手権65Kg未満級優勝、2013全国選抜学生・社会人対抗相撲和歌山大会無差別級準優勝、2013ワールドコンバットゲームズ相撲軽量級(85Kg未満)優勝など)
  • 初土俵:2015年3月場所
  • 得意技:足取り・居反り
  • 目標とする力士:特になし
  • 四股名の由来:「宇良の名前で応援してもらっているので、このままでいく」として、本名のまま
  • メモ:昨年2月にUPした記事「次代の新星たち」でも紹介した異色の力士・宇良が、スピード出世を果たした。
    4歳で相撲を始め、小学3年からはレスリングも始めた。中学時代はレスリングを中心に取り組んでいたが、レスリングの推薦で京都府立鳥羽高校に入学すると一転して相撲部に入部し、再び相撲中心に。入部当初は152cm・52Kgと身体が小さいこともあって満足な稽古も出来ない程だったが、体幹トレーニングを中心とした体づくりに取り組むと、レスリングで培った高い身体能力を武器に全国大会では80Kg級で2年時3位、3年時2位の実績を挙げた。
    相撲部監督の勧めで関西学院大教育学部に進学すると、1年時には個人体重別選手権65Kg未満級で優勝。しかし翌年の同大会1回戦で相撲歴わずか4か月の京大1年の選手に敗れると、「体重別にこだわるのはやめよう」と無差別級に転向。3年時の全国選抜学生・社会人対抗相撲和歌山大会では、体重が倍近い対戦相手を次々と投げ飛ばして準優勝。さらにロシア・サンクトペテルブルクで開催された武術と格闘技の世界大会・ワールドコンバットゲームズでは相撲ライトウェイト級に出場し、準決勝で自身より一回り大きいロシア人を相手に大技「居反り」を決めるなど活躍し優勝を成し遂げた。
    レスリングの要素を取り入れたアクロバティックな取り口は次第に注目を集め、2014年6月25日放送のテレビ朝日系のバラエティ番組「マツコ・有吉の怒り新党」で、「新三大・宇良和輝のマンガみたいな取組み」として紹介されると、角界のみならず一般にも知名度が急上昇した。
    小学校と幼稚園の教員免許を取得しており、卒業後は教職の道に進む予定だったが、2015年2月に木瀬部屋への入門を発表。3月場所で初土俵を踏んだ。関西学院大からの角界入りは相撲部創部98年目にして初めてである。
    初めて番付に名前が載った5月場所では7戦全勝で序ノ口優勝。7月場所でも序二段で7戦全勝(優勝決定戦で同期入門の元学生横綱・大輝に敗れ優勝は逃す)。三段目に上がった9月場所では6日目に初めての黒星を喫しデビューからの連勝は16でストップしたが、それでも5勝2敗とした。東幕下54枚目に上がった11月場所では7戦全勝したが、優勝決定戦で同じ木瀬部屋の兄弟子・芝に敗れ優勝は成らず。2016年1月場所では西幕下8枚目と一気に幕下上位に上がり、8日目に栃丸に敗れるも6勝1敗で並ぶ8人による優勝決定戦に進出。決勝で再び栃丸に敗れまたも優勝を逃したが、宇良の果敢な相撲に場内は大きな歓声に包まれた(この時私も国技館で観戦していた)。
    地元である大阪での3月場所は西幕下2枚目と十両を狙える位置で臨んだ。3連勝で迎えた6日目には初めて十両の土俵に立ち、自身より80Kg以上重い205Kgの巨漢・天風を素早い動きで翻弄して送り倒しで破り勝ち越し。9日目の五番相撲では佐藤に敗れたが、最終的に6勝1敗で終え、3月30日の番付編成会議で新十両昇進が決まった。所要7場所での新十両は年6場所制以降、旭富士(第63代横綱・現伊勢ヶ濱親方)と並び史上4位(幕下付出を除く)のスピード記録。
    角界入り以降は体重を増やして突き押しの技を磨きつつ、前に出る相撲に取り組んでおり、得意の「居反り」はまだ出ていないが、十両昇進会見では「十両のほうがやりやすい」と、十両での「居反り解禁」を示唆している。
    会見では「常に挑戦者の気持ちを持って、思い切って自分の相撲を取っていきたい」と抱負を語った宇良。これからは十両、そしてゆくゆくは幕内の土俵で場内を沸かせる相撲を取っていく。

    佐藤 貴信(さとう たかのぶ)
    • 本名:佐藤 貴信
    • 出身:兵庫県芦屋市
    • 所属部屋:貴乃花部屋
    • 生年月日:1996年8月5日
    • 身長・体重:173cm・157kg
    • 経歴:報徳学園中→埼玉栄高卒(在学中に初土俵。2013・2014全日本ジュニア体重別選手権100Kg超級優勝、2014世界ジュニア相撲選手権無差別級優勝など)
    • 初土俵:2014年9月場所
    • 得意技:突き・押し
    • 目標とする力士:貴乃花(師匠)
    • 四股名の由来:「すでに四股名を決めているが、幕内に上がってから付けたい」(師匠談)として、十両では本名のまま
    • メモ:貴乃花部屋待望の和製関取が誕生した。
      「貴信」という名前は、第65代横綱・貴乃花の大ファンである父が、貴乃花と織田信長からそれぞれ一字を取って名付けた。幼少時から空手を習っていたが、小学3年時に地元の相撲道場に入門し相撲を始める。5年生からは貴乃花部屋が主催する「キッズ相撲教室」にも参加した。報徳学園中に進学すると、3年時には中学横綱となった。
      中学卒業後は埼玉栄高に相撲留学。大関・豪栄道らを育てた山田道紀監督の下で突き押しの技を磨いた。2年時は個人では全日本ジュニア体重別選手権100Kg超級で優勝。団体戦でも全国高校総体優勝に貢献した。3年時は全日本ジュニアで連覇を果たすと、2014年8月に台湾で行われた世界ジュニア相撲選手権で無差別級優勝を果たし、「高校世界一」の栄冠に輝いた。他に金沢大会、弘前大会でも優勝している。
      当初は2014年10月の長崎国体終了後に入門の予定だったが、本人のプロ志向が強いこともあり、高校在学中のまま2014年9月場所で初土俵を踏んだ。
      初めて番付に名前が載った11月場所は7戦全勝で序ノ口優勝、続く2015年1月場所も7戦全勝で序二段優勝。三段目に上がった3月場所は3日目に初黒星でデビューからの連勝は15でストップしたが、5勝2敗で翌5月場所で幕下に昇進。七番相撲で高木(現・高立)に敗れ全勝は逃すも6勝1敗。9月場所では6勝1敗で並ぶ8人による優勝決定戦に進出するも、決勝で千代翔馬に敗れた。11月場所では西幕下7枚目まで番付を上げるも、3連勝のあと4連敗で初の負け越しを喫した。翌2016年1月場所は西幕下13枚目で4勝3敗とし、3月場所は東幕下9枚目で9日目に宇良を破るなど6連勝。13日目には幕内経験者で、同じく6戦全勝の大岩戸との事実上の優勝決定戦に臨み、叩き込みで勝利。7戦全勝での幕下優勝を果たし、5月場所での十両昇進を決定的にした。
      上背はやや足りないものの、どっしりとした体格で、鋭い突き・押しが身上。
      四股名について、師匠の貴乃花は、「後援会と話し合い、すでに決めているが、幕内に上がってから付けたい」としており、それまでは本名のままで取ることとなった。
      貴乃花の直弟子ではモンゴル出身の貴ノ岩以来2人目の関取にして、初めての和製関取となる佐藤。今後の貴乃花部屋の屋台骨を支える大きな存在となるべく精進を重ねていく。

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