相撲用語辞典【ま】
2016/8/4
- 前捌き[まえさばき]
立ち合いの時、先手を取るため相手の手をしぼり、いなすなどして、有利な体勢をつくること。
- 前相撲[まえずもう]
入門したばかりの力士や番付外の力士が序の口の取組前に取る相撲のこと。
- 前褌[まえみつ]
廻しの前の部分。前廻しともいう。
- 廻し[まわし]
力士が稽古や取組で使用するふんどし。
関取は稽古では白の木綿の廻し、取組では絹の廻し(締め込み)を使用する。
幕下以下は稽古・取組共に黒の木綿の廻しを使う。
- 回し団扇[まわしうちわ]
行司が自分の勝負判定を直すため、軍配を反対に挙げること。
- 廻し待った[まわしまった]
取組中に廻しが緩んだ場合は取組を中断し(力士はそのままの姿勢で静止)、行司が緩んだ廻しを締める。
2014年1月場所で時天空は4日目(対佐田の富士)、9日目(対翔天狼)と1場所で2度も相手の廻しが緩んで「廻し待った」となった(いずれも時天空が勝利)。
- 右四つ[みぎよつ]
右腕を差した状態のこと
- 水入り[みずいり]
長時間の取組になり、疲労などのために取組に進捗が見られない状態になった際、行司あるいは勝負審判の判断によって取組を一時中断すること。
水入りとなった場合は短時間の休憩後、中断時の姿勢に戻した上で取組を再開する。
休憩後なおも決着がつかない場合は2番後に取り直し(詳細は「取り直し」の項を参照)。それでも決着がつかない場合は引き分けとなる。
- 耳が湧く[みみがわく]
激しい稽古で耳が擦れ、腫れて変形すること。
- 向こう給金[むこうきゅうきん]
負け越しが決まること。(対義語:給金直し)
- 虫眼鏡[むしめがね]
序の口のこと。番付では虫眼鏡を使わないと読めないほどに一番小さい文字で書かれることからこう呼ばれる。
番付で序の口は最下段に書かれるが、最下段は年寄(親方)なども書かれる為、序の口に割り当てられるスペースは極めて狭い。
- 結びの一番[むすびのいちばん]
その日の取組の最後の一番。
結びの一番は基本的に木村庄之助が裁くが、庄之助不在の場合は式守伊之助が、伊之助も不在の場合は三役格行司が交代で裁く。
(1994年1月場所および3月場所で実際にあった。また、2015年11月場所では、庄之助不在の中で、40代伊之助が2場所で3度の軍配差し違えを犯したとして8日目~10日目の3日間の出場停止処分となったため、この3日間は式守勘太夫が結びを裁いた。)
- 胸を出す[むねをだす]
ぶつかり稽古で受け手になること。ご馳走すること。
- 目が開く[めがあく]
本場所中に初日から連敗していた力士が初白星を挙げること。
初白星で「片目が開く」、2勝目で「両目が開く」ともいう。
- 芽を出す[めをだす]
本場所・稽古場を問わず、相撲で初めて勝つこと
- 眼鏡[めがね]
覗き見すること。
- 申し合い[もうしあい]
勝ち抜き形式の稽古。
- 元結[もとゆい]
髷を結う際に使う細い紐。
- 物言い[ものいい]
行司の軍配(勝負判定)に対し勝負審判あるいは控え力士が異議を唱えること。
物言いが付いた場合は土俵上で行司と勝負審判が協議を行い、協議の結果は審判長が発表する。
ビデオ判定導入以降は協議の際にビデオルームに控える親方と連絡を取る場合もある。